立ち居振舞いと姿勢
立ち居振舞いと姿勢
カテゴリ:立ち居振舞い
令和の時代に入りました。平成の時代が終わり新しい時代に入る際には、平成天皇、平成皇后に関する話題が多く取り上げられていました。平成皇后である美智子様に対する称賛は色々な場所で聞かれます。「上品」「エレガンス」「立ち居振舞いが美しい」・・・
今回は立ち居振舞いと姿勢がテーマです。
1.立ち居振舞いとは?
立ち居振舞いとは何でしょうか?
立ったり座ったりする動作に伴う、体のこなし。体の動かし方。起居動作。 (三省堂大辞林より) |
歩く、座る、立ち上がる、ものを指し示す、お辞儀、などの動作の総称です。
立ち居振舞いが美しい人がいると、思わず目が引き寄せられます。きっとしっかりとした躾を受けていらっしゃるのだろうと想像します。
「しつけ」とは、「身を美しく(躾)」と書きます。 |
つまり、躾を受けた人は、自分の身が美しくなるという意味です。躾を受ける内容は色々ですが、マナーと結びついています。例えば、食事のマナー、公共機関でのマナー、人と接する時のマナーなどです。
躾は、躾をしてくれる人が必要です。両親、祖父母、近所の人、学校の先生、お稽古の先生、趣味やスポーツの先生など。でも、現在は、躾をしてくれる人が少なくなったような気がします。また、社会状況の変化により、個人主義が発達し、「自分は自分」「周りの人のことより自分が大切」という風潮が強くなり、周囲の人に慮るという意識が薄れてきたため、躾やマナーを家庭や学校で教えなくなった傾向があります。
でも男性でも女性でも躾をきちんと受けた結果、立ち居振舞いが美しいと上司や同僚、部下から信頼されます。
2.マナー違反の立ち居振舞い
自分の立ち居振舞いについて「自信がない」、「これってマナー違反なのかな?」と不安を感じている方は案外多いものです。もちろん、疑問にも不安にもならずに、自分がマナー違反をしていることさえ知らない人もいます。
以下はマナー違反の立ち居振舞いです。
●何かを渡す時に、相手の目を見ない。片手で渡す。
●電車内でつり革に摑まりながら何かを食べる。
●訪問先で靴を脱いで、脱ぎっぱなしにする。
●会話をしている人達の間を通る、何かしている人の前を横切る。
●ぶつかっても謝らない。
●和室で会食をする際、座布団の上に立ってから座る。
如何ですか?ついつい知らないうちにしていませんか?
最近、新入社員研修をすると、時々、ペンをクルクル回している人がいます。本人は無意識なのでしょうが、「あなたの話はつまらない」と言っているようなものです。本人にその気がなくても、仕事でこの癖がでると相手に不快な思いをさせます。
3.姿勢
立ち居振舞いは動きを伴う動作ですが、動きがない姿勢にも気をつけたいものです。
どのような動作も基本姿勢が大事です。猫背だと自信がなさそうに見え、暗い印象になります。いつも、胸を張り背筋を伸ばした立ち姿、座り姿は、見ていて気持ちが良いものです。そのためには、腹筋が必要です。昔は和室での生活でしたから、正座が基本の姿勢でした。正座は腹筋を必要としますので、自然に腹筋が鍛えられ姿勢が良くなったものですが、最近は姿勢が良くない人が多くなったように思います。
以下はだらしない、または傲慢な姿勢に見えます。
●立っている時に、左右どちらかの片足に体重をかける。
●電車に座るときに膝が大きく開く。
●椅子に座るときに、椅子の前の方に座って背もたれにもたれかかる。
●食事中、肘をついたり頬杖をついたりする。
●後ろで手を組む。
4.爽やかな立ち居振舞いと姿勢
立ち居振舞いを美しく見せるコツはいくつかあります。
- 立つ
男性は両足に力を入れて立ち上がり、女性はどちらか一方の足をずらして立ち上がります。
- 座る
男性は椅子の位置を確認して音が鳴らないように静かに座ります。女性は、揃えていた両足のどちらか
一方の足をずらして、静かに座るとエレガントに見えます。
- 歩く
体が上下に動かないように、背筋を伸ばして腰から足を出し踵から着地するように歩きます。
- ものを指し示す
5本指を揃えて指し示します。細かなところを指し示す時は、ペン先や人差し指で指し示している方が
いますが、マナー違反です。ご高齢の方に署名をいただく場合や説明する場合に見えにくいという時は、
「失礼します」とお声がけをして鉛筆でその部分を丸く囲むなど工夫しましょう。
- お辞儀
お辞儀をしたところで一旦止めて、戻りをゆっくり行うと丁寧なお辞儀になります。
「止め」と「戻りをゆっくり」というポイントを忘れずに! お辞儀や提供時に意識すると丁寧に見えます。 |
姿勢を美しく見せるコツは、前述しましたが、背筋を伸ばして腹筋に力をいれることです。
マナー違反の立ち居振舞いを知る、だらしない印象を与える姿勢をしていないか考えてみることから始めてください。そして、自分が相手からどのように見られているか、どのように見えているかを意識することが大切です。周囲の目を意識すると、自然と背筋が伸びて、爽やかな立ち居振舞いや姿勢になります。
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